【相談できない】まさか、私が鬱だなんて。

うつのお悩みに関するブログ

鬱で辛い…でも【相談したくない】。

こんにちは。福岡県北九州市のうつ不登校相談・カウンセリングルームSmileAgain(スマイルアゲイン)です。

鬱(うつ)はつらく苦しいもの。今これを読んでいる皆さんは、語られずとも重々ご存じかと思います。

今(2024年2月22日午前3時)、私はパソコンの前に座っています。「鬱」というキーワードでGoogle検索してみると、4千万件とちょっと。膨大な数字です。次に「鬱 辛い」でサジェスト検索してみたら、1千440万件。ふぅ。これもなかなかの数字です。

「うつになる前に(もしくは悪化する前に)早めに家族や友人もしくは(医療教育行政などの)無料窓口に相談しましょう」…よく言われることです。さらに検索をかけてみましょう。「鬱 相談」でしらべてみると1千300万件。厚生労働省をはじめ各自治体の相談窓口がずらり。SNSやチャットでも匿名で相談できるようですよ。著名な精神科医や専門家・識者の先生方、“勝ち組人生”を歩むために必読との有名Webサイトもこぞって呼びかけています。

・相談せずにくよくよ悩むなんて時間の無駄!

・思い切って誰かに相談する勇気が大切!

・このまま悩んでいると大切な人にもっと膨大かつ深刻な迷惑をかけてしまうかもしれませんよ。

・そのためにまずは自分を変えないと!

・要するにマジメすぎるのよ、あなたは。もっと気軽に前向きに!

なるほど。ごもっとも。勉強になります…。

仰せの通り、パソコンの前でうじうじ悩むのもこれくらいにしましょう。最後のキーワードを打ちこんで見ます。

「鬱 相談したくない」⇒1千920万件。「鬱 相談できない」⇒1千330万。足してあわせると実にのべ3千250万件。

2024年2月末現在、「1,440万件」の人たちが「うつで辛い」と苦しみながらも、その2倍以上の「3,250万件」もの人たちが誰にも「相談したくない・相談できない」と人知れず抱えこんでいる。みんな人前では必死に微笑みをつくりながら、愛する誰かのために日々を懸命に生きているとしたら…。令和6年能登半島地震の傷跡が未だ生々しい日本の西端で、ふとそんな思いがこみあげてきました(どうやらこのまま眠れぬ夜明けを迎えそうです)。

【鬱 相談】どこで?誰に?どうやって?

とは言えやはり、相談する=誰かに話してみる→それだけで気持ちがラクになる等、大きな意味があります。

どこで(where)&だれに(who)相談したらいい?

  • 病院:いきなり精神科や心療内科に行くのは勇気がいる…と言う方、案外多いようです。そんな場合は風邪など体調不良を理由にふつうの内科で相談してみたら(かかりつけ医に相談を、とよく言われますが、あえて気分を変えて家から遠い病院を訪れるのもひとつの手です)。聴き上手で親身な医師ならば話を聞いてもらえるだけで心が晴れることもあるし、心療内科または精神科を受診した方がよいと医師が判断すれば、心療内科医や精神科医を紹介してもらえるかもしれません(ただし医療は基本的に専門領域によって分担されている以上、「自分で調べてみて♪」と言われることも多いようです^_^;)
  • 学校:多くの小中学校にはスクールカウンセラーがいます。最近ではスクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカー常駐化の取り組みが(おもに都市部を中心に)各市町村においてなされているようです。
  • 市区町村の役所など行政窓口は無料で相談できるのが最大のメリットですが、その他にも以下のような専門職の扉を叩いてみることも一つの手です。
  • お金の悩みならばファイナンシャルプランナー(FP)(私はかつて保険商品の相談をしたFPさんに、節約や家計簿をつけるコツなど教えてもらい、お金の悩みがすいぶん軽くなった経験があります^^)
  • 介護の悩みならばケアマネジャーや社会福祉士(より生活に寄り添った制度を教えてくれる)
  • 弁護士や行政書士(離婚・相続など夫婦関係・親子関係の悩みを法律で解決・軽減する方法について教えてほしい時(多くの弁護士事務所で無料相談できるサービスを設けているようです。また行政書士に依頼すれば、よりリーズナブルな価格で解決できる問題もあるようです。)
  • 借金の相談ならば司法書士 (※これらはあくまでも一例なのでご参考までに。限定的ではなく、複数の領域にわたって相談可能な方もいます。信頼できる周囲の人のクチコミが一番ですが、いない場合はインターネット検索をして「信頼できそう」と感じられたところへ問い合わせしてみると良いかと思います(専門外である場合は、クライエントの問題解決を真摯に望むプロならば「その問題は○○さんへ」と紹介してくれる事でしょう。“こころよく連携他者についての情報を教えてくれるか”も、そのプロの人柄や誠実さを判断する指針のひとつと思われます)
  • もしもこうした事で困っているわけではないにも関わらず、こころが晴れない…自分の苦しみの源が何なのか、モヤモヤする…自分自身と一度じっくり向き合ってみたい、だけどひとりではつらい…そんな時は↓↓↓

臨床心理士、公認心理師、精神保健福祉士など国家資格等をもつ心理職

・民間資格をもつカウンセラー・セラピストなど

こうした「こころの専門家」の扉をたたいてみてくださいね。

相談する方法あれこれ

  • メール・チャット・LINEなどで相談
  • 電話相談(「いのちの電話」「よりそいホットライン」等では24時間365日無料で相談を受け付けています。ただし常時混雑していて、とてもつながりにくいという声もあり)
  • 公的窓口で対面相談(自治体など多くの行政機関が無料相談を行っています)
  • 民間カウンセラーのカウンセリングルーム(カウンセリングオフィス・スペースなど呼び方は様々)で対面またはオンライン相談:有料ではありますが、プライバシーを確保されたあなただけの時間と空間で、あなたの話だけに耳を傾けてもらえるというメリットがあります。

【相談したくない&相談できない】どうして?

安心してください。「悩みを誰にも相談したくない、相談できない」という声、意外と多いんです(老若男女問わず)。あなたひとりではありません。ましてや要領が悪いからとか、マジメすぎるからとか、性格が弱いからとか、そういうことでは決してありません。『相談できないしたくない』…そんな皆さんの声を一部、ご紹介します。

なぜ【相談したくない】?

・かつて相談して嫌な目にあったから。

・かえって気持ちを傷つけられたから。

人間って、過去の嫌な記憶をなかなか忘れることのできない生き物なんですね。

だれに【相談できない】?

・親に相談できない

・友だちに相談できない

・夫・妻・恋人(彼氏・彼女)に相談できない

肉親・親友・恋人などの一番身近で愛すべき人たち…でもだからこそ、「心配させたくない」と口をつぐんでしまうもの。そうして誰にも言えずに、みずから命を絶ってしまった…というケースも後をたちません。しかし悲劇をこれ以上繰り返さないためにも、あなたには一歩踏み出して、相談してほしい。ほんの少しの勇気でいいんです。

『こころの居場所』の大切さ

『居場所』をふだんから作っておくこと

「転ばぬ先の杖(つえ)」ということわざの通り、鬱によって心身ともに力尽きてしまう前に、いま仕事や家事や勉強などでどんなに忙しくても、少し手を休めてみましょう。う~んと体を伸ばしてみて。指先・眼球・首筋などに、凝りや疲れはたまっていませんか?

ちょっと視点を変えて、想像してみてください。

もしも今あなたが打ち込んで生きがいと感じているその仕事を、突然、奪われたら?

傷心のあなたはその足で、どこに行きますか?

仮に仕事を奪われたとしても、どんなに傷ついてボロボロでカッコ悪くても、ありのままの自分でいられる、傷ついたこころの羽を休める隠れ家のような、あなただけの居場所。

たったひとつでいいので、普段から見つけておけるといいですね。

『居場所』を他者に求めないこと

先の文章で「傷心のあなたは、どこに行きますか?」と書いたけれども、「誰に会いに行きますか?誰に話しますか?」と書かなかったのには、理由があります。

『居場所』を自分以外の『誰か』に求めると、依存や執着が生まれます。求める側にとっても求められる側にとっても、お互いしんどい。

とっておきの究極の居場所は、自分の心の中に。

これならどこにだって持ち運びできるし、いつだって気がねなく会いに行けますね^^