「夏休み明けは、行けそう?」

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もし二学期になっても学校に行けなかったら?

夏休みも終わりに近づくと、この不安で頭はいっぱいだと思いますが、
それは、二学期になってはじめて考えるしかないのです。
(何を無責任なことを、と思われるかもしれませんが)お母さんがあれこれ心配したところで、子どもは敏感に無言の【登校圧力】を感じ取ります。

「二学期は大丈夫?行けそう?」喉元までこみあげるこの言葉をぐっとこらえる辛さは、痛いほどわかります。だけど、どうか今だけは、言わないであげてください。

あなたよりもっと、9月からの人生に不安な気持ちでいる人がいます。

それは、他ならぬお子さん本人です。

「先生やクラスメートから届く『早く学校においでね』『皆待ってるよ』といったお手紙に、精神的に参っている」といったご相談を夏休み前に受けました。

(心からの善意が時に相手を傷つけるというのは切ない話ですが)

二学期になってからの事は、二学期になって考えよう。
ぶっちゃけ、そう肚をくくるしかない。
わかっていても、なかなか難しいですよね。

では、こう考えてみましょう。

目をつぶって「もしも我が子があと1年、いや1ヶ月しか生きられないとしたら」と真剣に想像してみてください。

その1ヶ月、お子さんと何をして過ごしますか?

その1ヶ月、何をしてあげたいですか?

その1ヶ月だけでも学校へ行ってほしいですか?

真剣に想像してみて初めて、どんな子でもただ生きてくれているだけでいい、そのかけがえのなさに気づくと思います。

「学校に行っていない」ただそれだけで、周りからは無為の日々を過ごしているように見られるかもしれませんが、子どもにとっては一日一日が、かけがえのない時の積み重ねなんです。

過去約40年間、18才以下の自殺者数は夏休み明けの9月1日に最も多くなっていました。

コロナ禍で二学期初日の登校日にばらつきのある今ですが、悲しい夏の終わりを迎える子どもが一人でも減ってほしい。心からそう願っています。

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