今年4月に、(小学校に続いて)中学校にも「行く気はありませーん!」と宣言して、物議を醸したユーチューバー「ゆたぼん」さん。
昨夜遅ればせながら、「ゆたぼん」さん自身のYouTube動画を観たり、それらに関する賛否両論様々な記事を読んだりしてみました。
これに対してひろゆきさん(2ちゃんねる創設者)と
「ゆたぼんパパ」がTwitterで論戦を繰り広げるなど(ここではその詳細については触れません)
これほど沢山の人たちが感情の一番大切なところに火をつけられ
真剣な怒りさえも含んだ様々な主張が交錯した
事実を目の当たりにし、色々考えさせられました。
(なお、「学校に行かない選択をし自由な人生を謳歌している子」VS「真面目に我慢して学校に行き勉強している子」ではどちらが将来幸せになれるのか?という不毛な論戦が本質ではない、とは思います。)
我が子の幸せのために親としてやるべき事は何なのか?
子どもを信じ子どもの意思を尊重することは大切だけど、
子どもがある程度の年齢に達するまで(ズバリ何歳までかは、子ども一人ひとりの個性や生育環境等により違ってくると思います)は、親は子どもの人生に対して責任があり、子どもの人生を尊重しつつも、時には大人の判断でより良い軌道の方へと、うまく導くことも必要だと思います。
もちろん、大人の判断の方が全て正しいという事はなく、時には「あの時我が子にあんな事を言わなければ(しなければ)良かった」と、後悔する事も出てくるでしょう。
でも、子育てに正解も間違いもない。
トライ&エラーを繰り返しながら、そしてやはり子どもを信じて意思を尊重しながら、時には親の意思も伝えながら、どんな時も愛情を注ぎながら、一緒に育っていくしかない、そう思います。
本物の「自由な生き方」とは何なのか?
「学校に行かんくて将来困ってもそれは自分の責任やし、逆に親とか大人の言う通り嫌々学校に行って将来困ってもそれも自分の責任やから」との、ゆたぼんさんの発言。
「じゃあ将来困った時、どうやって生きていくん?生活保護の税金支払うの、誰なん?」とストレートに思った人も、少なくないと思います。
ゆたぼんさんは現在、中学1年生。
人はひとりでは生きていけない、どんなに「オレは自分の力だけで生きている!」とうそぶく人でも、目に見えない社会の繋がり(⇒税金その他)なしには生きられない、という事を身をもって知るのは、まだこれからだと思います。
その事に関して、2021.4.24放映ABEMA Prime NEWSでの、EXITのおふたりのコメントが光っていましたので、その一部を引用させて頂きながらさらに考えていきたいと思います。
(インターネット上では兼近大樹さんのコメントがより注目されていたようですが、りんたろー。さんも聞き役に徹しつつも鋭いところを突いている、と感じました)
「ゆたぼんパパ」を交えた対談でのEXITのコメント
(各コメントは一部省略、筆者の解釈による書き換えを加えています)
「りんたろー。さん:(司会者から不登校の是非を問われ)難しいですよね・・・(中略)でもまだ、現段階では、(不登校を)選択したという段階でしかないというか、そこから、人を魅了したり、人の心を動かしたり、というのが、まだ出来てない、と思うんですよね。それがもし出来るようになったら、たくさんの大人を巻き込んで、もっとたくさん、楽しい事が起きるよって、教えたいって思ってるんですけど・・・。(※りんたろー。さん自身は大学を卒業)」
「兼近さん:僕は、「行け」とは言えないです。行かなかった側の人間なので。ただ僕と同じような人たち(※兼近さん自身は高校を中退)はうまくいかず収入も低いですよ、皆。(「僕はたまたまラッキーだった、僕と同じ人生選んで成功する人なんてほぼいないと思うので」とも明言)
「行けとは言わないけど、知った方がいいと思う。知っている側の人たちでこの日本はできている。だからその人たちに感性を合わせる能力があることで、より違った自分を演出できるんですよね。
今、彼(中学校1年生)は小学校・中学校の流れを知らないんですよ。皆が過ごした時間を知るってことが、色んな仕事で優位に立てる。それをぼくは大人になって感じてて。
だから、学校に行かないという選択をして、運が良ければラッキーな自分になることも正解だけど、行けって言われていった人たちの人生を理解する能力が絶対必要・・・「社会性」っていうんですかね?この人たちで動いてるんで、日本がそもそも。
こういうすごい人たちを主として、こういう人たちにぼくは、生きる道を作ってもらってる、という意識がないと、ありがたみを感じないんですよ、あたりまえの人たちに。
凡人の凄さというものを、まず知ってほしい。凡人が天才というか、ぼくは一生その人たちにはなれないんですよ。お互いの凄さに気づけないと、バカにしたまま年取ってしまうのが、もったいない。
嫌われずに角が立たないように、長いものに巻かれつつ光れって、僕はゆたぼんみたいなそういう子に言いたくて。
(ゆたぼんさんもお父さんも)やっぱり、影響力のある人間だと思うんですよ、だから影響力を及ぼすって事も理解して発信していってほしいなと僕は思っていて。ゆたぼんくんが失敗してしまうこともこの先あると思うし、でも、全部責任は、お父さんが背負わなければいけないって意味では、一番お父さんがキツイんじゃないかな、と僕は思う。」
引用元|ABEMA Prime NEWS(2021/4/24)https://www.youtube.com/watch?v=rNvHqBgF80E
まとめ
この日の対談では、
・ EXITの兼近大樹さん、りんたろー。さん
- 茂木 健一郎さん(脳科学者、東大およびケンブリッジ大卒)
- ゆたぼんさんのお父さん
が出演していました。
そして、知性と学歴とは、はたして比例するのか?
と、考えさせれる対談でした。
途中で、茂木さんが、りんたろー。さんに「兼近さんのこと、天才と思うことある?」と質問し、「めちゃくちゃあります。独特の感性とか。」とりんたろうー。さんが答え、さらに「ていう事は、大学行っても意味なかったと言える?」とたたみかける茂木さんに、「自分には(大学までで)培った知識や交友関係があるじゃないですか。(兼近さん:「そういうの凄いと思うんですよ、僕は。」)そういうのは結構二人のなかですりあわせたりしますね。」という問答が印象に残りました。
学歴あるなしにかかわらず、知性を感じさせる人と、そうでない人。
(知性には様々な意味がありますが、今回はその一つとして、“語ることばに人生に根差した信憑性があるか”を挙げます。)
そして、社会に出て求められるのは、自分と違う価値観を認め、共存共栄していく能力。
あらためて、そうした事を深く考えさせられる、興味深い対談でした。
引用元|ABEMA Prime NEWS(2021/4/24))↓↓↓↓↓↓↓